事実と論理の力 真の学問的検証とは [オピニオン]



http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h11_1/jog079.html

■5.南京虐殺に言及していない蒋介石、毛沢東、国連決議■

 面白いのは、南京事件の翌年、中華民国総統・蒋介石が発表した
声明の中の「日本人の残虐行為」という一章だ。ここで特筆されて
いるのは、広東での空襲で何千人もの市民が殺されたという事件で
ある。もし、当時の首都南京で数万人を超す大虐殺があったなら、
それに言及しないはずはない。[1,P345]

 さらに傑作なのは、毛沢東が事件翌年に行った「持久戦につい
て」という講演である。ここで毛沢東は、南京の日本軍は支那兵を
殲滅しなかったため、後に反撃の機会を与えたのは、戦略上のまず
さであったと指摘している。[1,P339]

 国際連盟の諮問委員会は、南京陥落の半年後に、支那代表の声明
に基づき、「日本軍の侵攻によって脅かされている支那の独立と領
土保全」に奮闘する支那に対して同情の意を表する、という決議を
行った。ここにも、南京虐殺はまったく触れられていない。もし南
京で国際法違反の大虐殺が行われていたら、支那代表はすかさず、
それを利用したはずである。[1,341]

 東中野教授は、当時の代表的な公的記録(三等史料)を15種類
も調べて、そのいずれも、南京虐殺に触れていない事を確認する。

 ベイツの虐殺説が復活するのは、事件の3年後に刊行されたエド
ガー・スノーの「アジアの戦争」である。ここでスノーはベイツ説
を「その大部分は女子供」と改竄した。さらに5年後、43年に刊
行されたアグネス・スメドレーの「支那の歌声」では、ベイツ説を
5倍にして20万人殺戮と拡大宣伝した。このあたりから、虐殺説
の一人歩きが始まる。これらはすべて、四、五等史料でしかないの
である。[1,p368]

■6.事実と論理の力■

 東中野教授は、さらにベイツが根拠とした「埋葬記録」そのもの
にさかのぼって検証をする。面白いことに埋葬を担当した紅卍字会
は、日本軍、および、ベイツらの国際委員会の両方から、埋葬費用
を二重取りしていた事も明らかになる。両者の投入人員、処理期間
の記録はほぼ一致しており、そこから4万体という埋葬記録が水増
し請求であり、最大でも1万3千から5千の間である事を検証する。

 さらに、この1万数千という死体を、分析していくと、最終的に
 「日本軍の民衆殺戮を示す史料は、皆無なのである」[1,p416] 
という結論にたどりつく。

 この本は昨平成10年8月に出版されたが、それ以降、この著書
を批判論難するような本も論文も出ていない。南京虐殺を主張する
人々が一様に押し黙ってしまった感がある。これだけの根本史料を
突きつけられて、なおかつ「南京虐殺」の存在を証明する事ができ
るのか。厳密に学問的な手続きに則って組み上げられた事実と論理
の力を見せつけたようだ。

 両方の本を読み比べれば、プロガンダと真の学問との違いが、よ
く分かる。国際派日本人にお勧めしたい一書である。
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